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第5回 《 癇癪その3 》

③の人を殴ったり蹴ったりした場合はどうしましょうか?

暴力はいけませんね。乳児さんから幼児さんに変わるぐらいの子にはその手や足を押さえて 「だぁめ、だぁめ」 と口をきっちり閉じて唇をキュッと結び、ちょっと難しい怖い顔をして首を横に振りながら言います。

「だぁめ、だぁめ」 と目をしっかり見つめ、間をあけてはまた言い、を繰り返しておとなしくなるのを待ちます。ここは根比べで。

難しい場合は座ってこどもの背中を自分の胸につける形で膝の上に乗せて後ろ向き抱っこして、ダメなことをした手なり足なりを優しく叩きながら「だぁめ。パッチンしたら、イタァイ」と教えます。

この 『叩く』 はパッチンの痛みを伴う制裁の 『叩く』 では決してありません。トントン、トントンの『叩く』の意味です。

“このおてて、ダメですよ” “このあんよダメですよ” “これが(手が足が)ダメですよ” “この場所の子の行為がダメですよ” と悪いことをしたところを指し示す動作です。

真面目な声で少し叱る感じで 「キックしたらイーターイ」 と痛いを教えます。ゆっくり丁寧に 「イタイ」 を片言のような話し方でしっかり耳に残るように落ち着いた声で低めの声で言います。

なぜ、前向き抱っこじゃないか。叱るときにはきっちり叱る。きっちり叱ると言っても年齢に応じた叱り方が大前提ですがそのために後ろ向き抱っこで抱きつかせないようにし、甘えさせない姿勢を貫き、示すためです。

ちょっと落ち着いて来たら後ろから顔を覗き込み、「だぁめ。痛いでしょ?おかあさん痛かったよ?」「悲しくなっちゃったよ?」と言います。まだあまりよくわかっていない子もいるとは思いますが繰り返し、その都度、そのときに言い聞かせるということが大事なのです。

「ごめんね、は?」 とか 「ごめんなさい、は?」 と促します。これまでに「ごめんなさい」を一度でも促したことのある子にはとりあえず、「なんていうの?」と聞いてみます。言えたら 「そう。うん、もういいよ。」 と許して前向き抱っこをしてあげてください。

そして 「痛い痛い」 と言って叩かれたところを自分でさすって、 「ヨシヨシして?」 と促し、ヨシヨシしてくれたら 「ありがとう。あー嬉しい」 と言ってニッコリです。

ここでおさらいとして 「もう叩かないでね?」 などと一言言いたくなるかもしれませんが余分です。おさらいはいりません。「いいよ」って言ったらクドいのは無しです。ネチコく、クドい子になってしまいます。逆にゴマすり、御機嫌取りもナシです。ここで楽しいことが起こると “暴れたら得をする” という学習につながります。

ここでへんに仲直りの快感を与えるとそれは暴れたことによる報酬を与えることになります。ヨシヨシをしてもらったら終わりです。スッと何事もなかったように日常に戻ってください。ヨシヨシをさせる理由は “叩かれたら痛い” “大好きな人を傷つけた”ことをこどもにちゃんと自覚させるためです。

では会話がしっかり成立する幼児さんが②や③の物を投げたり、叩いたりした場合はどうしましょうか?

手を持って、できればしゃがんで、暴れ方が強くて自分が危険な場合は後ろからしっかりとこどもの身体をガードするようにして暴れている手や足を動かないようにして持って、毅然とした態度で真面目な声と真面目な顔で目をちゃんとみつめて「だめ。絶対ダァメ」とピシャリと言ってください。

でも、絶対にヒステリックに早口に言わないように意識してください。そして落ち着いたら、真正面に向き合い、下から見上げる感じで目を見て、 「どうだった?」 と聞きます。この 「どうだった?」 は“この後、どう行動するんだった?”の意味です。

「ごめんなさい」 が言えたら 「なにが“ごめんなさい”?」 と問いかけます。 「叩いたらダメだった」 というようなことが言えたら 「そうだね。叩いたらダメだったね。おかあさん、○君に叩かれてすごく痛かったよ。すごく悲しかったよ」 と言って、少し間をあけ考えさせてから、 「じゃあ、つぎに怒れてきたときはどうする?」 と聞きます。

「お口で言う。」 と言えたら 「そう!お口で言う?偉いね!」 と言って 「なんて?(何て言うの?)」 と聞き、 「やーめーて」 とか 「かーしーて(貸して)」 「いーやーよ」 などと自分が伝えたかったこと嫌だったことを言葉で相手に伝える表現が言えたら褒めます。

「そう!偉いね!“かーしーて”“いーやよ”だね!」 と言って、もう一度、その癇癪を起す前のトラブルになったところからやり直させます。例えばその子が持っているおもちゃを友達が 「かーしーて」 と言って 「いいよ」 も言っていないのに勝手に持っていったところから。

友達に 「かーしーて」 と言ってもらって 「いーやーよ」 が言える練習をさせます。再現をして上手に言えたら 「あーおりこうおりこう!!」 とたくさんギュッとします。 「いーやーよ、だね。ちゃあんと言えたね!偉いね!!」 と褒めます。

そして普通に遊びに戻します。 “ごめんなさい” を言ったらそれで全部、チャラになるという価値観を持たせてはいけないし、 “ごめんなさいを言ったら、『はい、終了』” では何も学べません。

してはいけないことをした結果、 『どんなことが起こったか』 、 “相手に痛い思いをさせた” “悲しませた” ということなどを感じさせ、反省をさせた後に気持ちを切り替え、振り返り、 『そのときどう行動すればよかったか』 を “自分で考えさせて、実際に体験させてみる” と言うことが重要なのです。

ではもしも、 「どうだった?」 のあと、反省の言葉が出てこなかったとしたらどうしましょうか? 「ごめんなさい」 を言わせるなら 「ご・・?」 とヒントを与えます。

「叩いてはいけない」 を言わせるなら、 「叩いたら・・?」 と途中まで言って後に続かせるなどします。このとき、こどもが気づけず言葉が出てこなくても、 「ごめんなさいでしょ?」 などと強い調子で言ってはいけません。

萎縮してしまって頭に入らなくなり、貴重な学びの機会を失います。また他人に攻撃的で批判的な子になることもあります。優しい言い方で、言って欲しい言い方で教えます。 「ごめんなさい」 とやってみせるのです。反省した言い方でとか、頭を下げながらとかで 「ごめんなさい」 をして見せます。

できたら 「そう!」 と優しくニッコリ。大きなリアクションで“そうだよ!!その通りだよ!!偉いね!!”の気持ちを喜びをこめて 「そう!」 に凝縮して言えたら最高です。あとの流れはおんなじです。

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