ブログ

Blog

第72回  兄弟げんか

兄弟って楽しく仲良く遊んでいると思っていたら、次の瞬間には小競り合いになっていたりすることよくありますよね。

基本的に兄弟喧嘩は暴言や暴力が飛び出さない限り、口をはさみません。

喧嘩も貴重な体験。兄弟の仲はこじれても修復が可能です。そして縁が切れるものでもありません。家族も仲を取り持ってあげることが容易です。

でも、一歩外に出ると、トラブルになったときに“どうすれば喧嘩にならなくて済むか”という対処能力が必要になってきます。

喧嘩の体験を無理なく経験させておくことでトラブルのリスクや対処法を学びます。もしも喧嘩に発展したときに“どこまで言ってどこまで行動していいのか”という自己主張の範疇を感覚で覚えます。喧嘩がエスカレートしたときに“どうやって収束させるか”を体験により習得します。喧嘩の後、きまずい雰囲気から自然に仲直りできるにも、“喧嘩しても友達”という価値観から、さっきまでの喧嘩は水に流す、気持ちの切り替えができる柔軟さを身につけていきます。傷付くことへのメンタルや、嫌な感情の自己処理能力を鍛えます。

喧嘩になりそうな感じを察知する勘も、喧嘩にならないように避ける、回避脳力も喧嘩になってみないと磨けません。“喧嘩にならないようにしよう”という気持ちも嫌な気持ちの感情体験をしないと芽生えません。喧嘩にならないようにしようとする気持ちもとても大事です。なぜなら、それが危機管理能力ですから。ことわざにも、危うきに近寄らずという言葉があります。大きくなってからの友達との喧嘩でわきまえを持てないでいると、友だちとの関係性を必要以上にこじらせてしまい、孤立し、寂しい思いをすることになりかねません。

大人との関係だけですと、自然に大人は子どもに合わせます。

でも、子ども同士だと予測不可能な反応がかえってくることもよくあります。

喧嘩の後も大人は上手に子どもの気分を変えることができますが、子ども同士だとそんなことはおかまいなしで気を使ってなんてくれません。自分で自分の気持ちの切り替えをして自分から歩み寄っていかなければ、置いていかれてしまいます。

となると、一人っ子だったり、兄弟で年が離れた子だと気になりますよね。

それを補うには、小さいころから、親子の関わりを増やし、たくさん一緒に遊ぶこと。親が子どもを楽しませてあげるために遊ぶのではなくて、コミュニケーションの力をつけるために一緒に遊ぶことで体験を積ませます。“遊んであげる”ではなくて“ともに遊ぶ”です。

友達代わりとして親が友達になるのは違うと私は思いますが、遊びはできるだけ対等の立場で、譲歩をできるだけせずに意見をぶつけ合うのもいい訓練になると思います。

子どもがすねてもゴマをすりに行かないなど、過干渉過保護、甘やかしにならないのが基本です。そして、できれば公共の場に出向いていき、小さいころから知らない子どもたちとたくさん遊ばせられるといいですね。親同士が気を遣いあい、子ども同士の喧嘩の経過を見守ることはなかなか難しいとは思いますが、喧嘩勃発や譲り合いなど、コミュニケーションは学べます。もちろん、親戚の子どもがいるならぜひ遊ばせてあげたいものです。

さて、話は元に戻って、兄弟喧嘩。

普段から“おにいちゃん”“おとうと”といった役割意識を強く持たせないようにしたいですね。また、“大きいんだから”“小さいから”といった言葉も避けたいです。

親にもどうしても相性などあって、結果的に味方になってしまうなどの兄弟間での優先順位があるようです。

ですから喧嘩には干渉しない。ひどい言葉や暴力があれば、「どうして喧嘩になったの?」抜きでそのことだけを叱ってください。どんな理由があっても、暴言や暴力を肯定できるものではないので、まずはそのことを叱ることが優先順位です。

暴言や暴力が出たことについては悪いと思っていても、子どもなりのそうなった言い分を持っていますから、理由を聞いてもらえず、暴言や暴力を叱られると、“頭ごなしに叱られた”“気持ちを聞いてもらえない”などの“すねる”に入るかもしれませんが、それでいいのです。“暴言や暴力をすると喧嘩になったとき自分は悪くなくてもものすごく叱られる”といった、“ものすごく嫌な思い”を経験させます。

子どもたちは最初、自分たちで言い合いをしています。

ですが、不利になるとママに加勢をしてもらおうと言いつけに来ます。

※悪い言葉遣いや人格否定をするような悪口が飛び出したときは「その言い方はダメ。優しく言って」と一言注意します。

※相手の何かを壊すなどの破壊行動をしたときは暴力と同じに「それはダメ!」と毅然とした態度でピシャリと叱ってから、「元に戻して」と真面目に優しく言います。

強い口調やキツイ言い方はしません。

パターン1

①「〇〇君が」と言いに来たら、「そう。そうかぁ」とまず、聞くだけです。

②しつこく言いつけに来たら「なんていうの?」のあるいは「どうしたいの?」と子どもに問いかけ、子どもが「返してほしい!!」と怒っていたら、「じゃあ、“僕が使うから返して”って優しく言って」と言って返します。言いつけに行かれた子どもはその様子を見ているはずですから、たいていはママの“平等”な対応をみて、素直な気持ちになります。

③ちょっと嫌でも、ママが“平等”をみせれば、したほうがいい子になります。

されたほうは謝ってもらえないこと、ママに味方になってもらえなかったことに不満がたまります。怒っている子が「ママは全然、怒ってくれない!」などの不満をぶつけてきたら

「〇君は〇ちゃんにどうしてほしいの?」と聞いて「謝ってほしい」などの言葉が出たら、「それを言ってごらん、優しく、“ごめんねって言って”って」と促します。

④ブスッとしながらも「ごめんねは?」と怒って言いますが、意地悪したほうはたいてい、「ごめんね」を言います。もしも、怒っているほうの子が「もういい!!」とすねたら、「そう」とよしよししてそのままです。

“すねたら損する”を学ばせます。拗ねたら、もうごめんねと言ってもらえなくなりますし、一緒に続きで遊べなくなります。

⑤けんかの仲裁には入りませんがあとでフォローはしておきます。

ほとぼりが冷めた後で、こっそり、意地悪をしたほうの子に「今日の喧嘩、どう思う?」と話を聞き、子どもが自分で反省をできたら「そう、じゃあ、どうする?」といって、「さっきはごめんね」と素直に言えるように促します。

すねていた子が「いいよ」と受け入れなくても問題なしです。

意地を張って「いいよ」は言えなくても、心のどこかで少し納得ができます。そしてまた仲良く遊べます。

パターン2

⑥手や足が出なくても、ちょっと喧嘩がエスカレートしている場合や、あまりにも、子どもの訴えがひどいときは、「よ~し!まかしといて!ものすご~~く怒るね!」と言って、もう一人の子を「よ~し、すっごく怒るからこっちに来て!」と怒ったフリをして、別室に連れて行って、もう一人の子が入ってこれないようにします。

⑦そして、ふたりきりになったら、ニッコリして「どうしたの?教えて?」と話を聞きます。その子が悪くても優しい口調で「そうかぁ。それはママ、〇君が悪いなぁと思うなぁ。〇君は自分でどう?」と聞くと結構、素直に「自分が良くない」と言うものです。

ママの姿勢が寄り添えていれば、子どもは反省できます。そして兄弟に優しくできます。

⑧自発的にその言葉を言えるように子どもに謝ることを促します。

謝ることが決まったらしっかり褒めて、「良し!じゃあ行こう!」と部屋から出ますが、

プンプン怒っているアピールをします。されたほうの子は「全然、怒ってないじゃないか!」と怒りますが、深刻な印象を持たせないために必要です。

明るく楽しく面白くです。

したほうの子がされたほうの子に謝ったら、されたほうの子を褒めます。

ぷーんと拗ねてるかもしれませんが「いいよ」というかもしれません。

どちらにしても、「〇君は我慢して偉いね!」「〇君はいい子だねー!」と褒めて抱きしめてあげて下さい。そして、ママも一緒に楽しく混じって遊んであげられたら最高です!

パターン3

⑥までの流れは同じです。

でも喧嘩の様子を見ていて、喧嘩の内容はたいしたことないし、お互い様だよ、なんなら、されたほうの子のほうが悪いくらいだよーと思ったら、簡単に必要なことをお話しして、あとは大きな声で「よ~し、ピーンピーン!」と叩いて要るような声の音をおもしろおかしく出して、お尻を冗談でエア叩きしてください。されている子はとっても喜びます。楽しくなります。そして、「もしよかったら“ごめんね”って言ってあげて。でもいやだったら、全然、言う必要ないよ」と言ってください。子どもの意思に任せます。

悪いと思うから謝る、悪いと思わないから謝らないといった融通が利かない性格よりも、必要に応じて、“折れてもいいか”“ここは折れておいた方が得”などの柔軟な判断ができることも世の中に出るときに大事なことです。

子どもに選択肢をみせて、選ぶ自由をあげて判断を任せて下さい。

どうするかをそこで聞く必要はなく、「ピーンピーン!」と言ってから、「あー怒った怒った」と言って部屋から出ます。

⑦されたほうの子は「ママ怒ってない!」と怒りますが、「んん!?すんごい怒ってるよ!!よーし、ついでに〇ちゃんも怒っておこうか!?ピーンピーン!」とエア叩きでお尻を追いかけまわしてあげると怒りながら最終的には喜びます。追いかけっこです。

暴れられなければ、相撲に発展です。

兄弟は大事。けんかの仲裁に入る必要も、どちらが悪いと裁判官になる必要もないのです。深刻になる必要もありません。ですが、無視をするということではありません。

温かく見守り、時にはフォローに入ると言うことです。

ママがどちらが悪いと判定すれば、どちらかが傷付きます。また嫉妬心で兄弟間の仲が悪くなります。兄弟はママの取り合い、競争です。どちらが悪いかを判定しなかったリスクよりも、兄弟間の中をどんどんとコジラせていくリスクのほうが大きいです。

兄弟以上にずっと付き合っていく人間はいません。私たちは先に寿命が来るのです。お友達やパートナーを大事にすることはとても大事ですが、友達やパートナーはいつ、縁が切れるかわからない、血のつながらない他人です。

一番身近で、一番長く一緒にいて、一番理解してもらえるのは兄弟です。

私たちが助けたくても助けられないとき、大事な我が子を守ってもらうことをその子の兄弟にお願いすることが一番信頼できて一番安心できます。私たちはいつまでも子どもを守り続けられません。だから、兄弟は、ママよりもパパよりも友達よりも、一番大事にしなければならない相手と教えていかなければならないのです。

誰に我が子が疑われようと嫌われようと、我が子のその兄弟だけでも、信じて愛してくれていることで我が子は一生一人ぼっちにはならないのです。こんなありがたいことはないのです。

一人っ子の場合は、“人を大事にする”“人を愛し、人に愛される”ことをしっかりと学ばせ、血のつながり以上のかけがえのない人とのめぐりあわせを大切にできるように、育ててあげたいですね。

SHARE
シェアする

ブログ一覧

ページの先頭へ