第75回 子どもがいじめに遭っていると感じたら
子どもがいじめに遭っているかもと思うだけでゾッとし、恐ろしいです。
そしていじめに遭うと子どもの心は生涯傷付きます。親自身もです。それでも、対処しなければ、子どもは長い時間、苦しまなければならなくなります。
「社会に出れば、そういうこともある」とおっしゃる大人も多くいらっしゃいますが、そうだとしたら、その社会が間違っているのです。そんな環境でしたら、子どもが大人になっていたとしても、手を差し伸べ救い出します。人は強いものに巻かれる生き物でもあります。でも弱いものを一生懸命に守ろうとしてくれる人たちもいます。
窮地に陥ったとき、自分がどんな環境にいるかはわかりませんがそれでも、子どもには、ママがいます。ママだけが救ってくれる、唯一の存在かもしれません。もしも、ママが、子どものいじめについて自分の力でできることをしてくれたなら、とりあえずでもその環境から脱出させてくれたら、ママは子どものヒーローです。子どもはママの子で本当に本当に幸せです。
気づけなかったママたちもいます。でもそれは、しかたのないこと。まったくママたちは悪くありません。イジメた人間が1000%悪いのです。気づけたとしたらそれはラッキーなこと。
いじめに遭っているかもしれない子どもと向き合ってあげて下さい。
小学校中学年未満の子には向きません。小さい子には、下記をもう少し幼い子用に言葉を幼い子向きのわかりやすい表現にアレンジしてください。いじめの内容によってはママの一存で、保育園などに行かせない決断をしてください。
子どもは幼く、表現が未熟です。可愛らしいお話しの仕方から、たいしたことがないように思ってしまうことがあります。しかし、子どもの表現でママに伝わった以上のことが起こっている根深いケースも良くあります。
☆こどもに学校の様子を聞くとき
直球で聞かないようにしましょう。こどもの様子が探りにくくなります。こどもが何か悩みを抱えているときは敏感・過敏になっていることが多いので、言い出せなくなってしまったり、事実と違う情報を誘導してしまう結果になりかねません。
ふたりきりのときに「最近どう?」とさらっと聞く➡「べつに、ふつう」と言ったら、特に追求せずに「そう。今日、いじめのテレビがやってたから。いじめといじりって難しいけど、自分がすごく嫌だったら、いじめとかじゃなくても話してね。話してもらえないほうが寂しいからね」と〝心配をさせないように気遣ってもらうことよりも話してくれることの方が嬉しい〟と伝える。
☆この時重要なこと
こどもの返してきた言葉ではなくて、こどもの様子を見ての自分の直感を大事にする。
違和感を見逃さない。
〇怖い人へ
真実を知るのが怖くて、闘う勇気がなくて、違和感をなかったこと、気のせいにしてしまうことがあります。
大丈夫!そのときは逃げたらいいのです。真実を知ることは胸が張り裂けるほどに辛いですが、一分一秒でも早く、子どもをいじめから解放してあげることができるのなら、そのくらい、屁みたいなものです。
ママが気が弱くて、いじめに対応をするのが怖かったら、翌日からとりあえず、学校に行かせない。ただそれだけのことです。人に相談する勇気が出たら、その勇気が出た分だけ、行動したらいいのです。子どもがとても苦しんでいることに目をそらさないことが、子どもへの愛情と誠意です。それだけでも充分です。大丈夫。聞いてあげて下さい。
☆違和感を感じたら
こどもの返事にかかわらず気にかけて、数日間、観察します。
気のせいだったような気がしてきたとき → とくにふれずにそのまま様子観察の状態で見守りましょう。
あきらかにおかしいときは → 誰にも途中で邪魔されないところに呼びます。
こどもに優しく、「ちょっと、ここに座って」と正座して向き合って優しくまじめに話し始めます。
「ごめんね、急に。あのね、おかあさん、あれから少し考えたんだけど、やっぱり〇〇くん何かが違うと思うの」と切り出す。
この時、「ずっと様子をみてたんだけど・・」とは言わない方がよい。
次からなんとなく行動を常に見張られているようで意識させてしまうと問題を見落としやすくなってしまう。
こころが弱っているときはとくに「自己に鈍感、他者に敏感」になりやすいのです。
自己に敏感➡自分が傷付くことには敏感 他者に鈍感➡人が傷付くことには鈍感
☆重要!
絶対に詰問にならないように!優しく、でも真面目に静かに冷静に。「いじめとか、いじめじゃないとか関係なく、なにか学校のことで気になっていること教えてみて」
※途中で質問したいことがあっても全部まずは聞ききりましょう。
○沈黙を怖がらない・焦らない。○こどもの言葉が途切れても、ここぞとばかりに話し始めない!
本当にこどもが話し終わったのをしばしの沈黙で確認してから、まずは受け止めます。
☆コツ
「そう。教えてくれてありがとう。良く教えてくれたね。」必ず感謝と喜ぶ。
◎マニュアルどおりはケースにそぐわないこともある「辛かったね」とか「頑張ったね」はこの
時点では言わない
こどもの涙を誘うような言葉はあえて言わず〝悲劇の主人公〟に陥らせない。冷静に話をさせることが大事です。辛かった分、もっと同情をして欲しくて誇張することや、危険な行為に走らせることがあります。“可哀想な自分”に浸り、漫画の主人公に自分を重ねて自暴自棄を演じさせてしまうことを避けたいからです。
※「なぜ、もっと早くに言わなかったの?」絶対にダメ!批判してはいけません。
感謝!遅くても早くても話してくれたことがありがたい。↓
(質問スタート)先ほどの話で聞きたかったことを聞きます。一つずつ。聞き方はさっきと同じで全部聞ききってから次の質問にうつります。相槌をゆっくりと 「なるほど・・そうっかありがとう」
・言い直さない ・要約しない ・こどもにいじめの話を聴きだすことができたら、
つぎは
↪「今はどんなふうにしてるの?」と聞く
・アドバイスをしようとしない。
こどもの自らを救う力(解決力)を引き出すのです。必ず未来につながります