ブログ

Blog

第95回  注意の仕方を教える

人は心が成長していくにつれて、「全部自分のものルール」➡「怒られなければ何をしても大丈夫ルール」➡「バレなくても悪いことはしてはいけないがルール」に育っていきます。心の成長と共に自律心が育ち、道徳観念や倫理観を自分の中に持つようになっていきます。自分の中で“悪いこと”と認識していることはしないけれど、人に対して自分の価値観を押し付けたり、非難しがちにもなってしまうところもあります。その段階を超え、もっと心が成長をすると、人を育てる段階に入り、悪いことをしているひとを“まだ成長できていないんだな”と理解をしてあげられるようになるのですが、まだ何十ん年も生きているわけではない子どもが、そこまで悟りを開けていなくても普通のこと。親が“ほっとけばいいのに”と思うような事でも子どもは熱く、正義感に燃え、人がする“悪いこと”が目について、ストレスをためることが多くなります。そんなときに、『あなたは口を挟まなくていい!』『ほっとけばいいでしょ!?』

などと養育者が言ってしまうと、子どもは『な、なんで!?自分は悪くないのに!!』とひねてしまいます。

例 注意をしたことで喧嘩勃発事件 

家庭のルールで“ゲームは二時間まで”と決まっていた。上の子はちゃんと二時間ぴったりにゲームをやめたが下の子は「あとちょっとだけ待って!セーブするから」と言う。すると、「時間は守らなくちゃダメ!」と上の子が電源をブチッと切って、下の子は大泣きし、大喧嘩に・・

「あと数分ぐらい待ってあげても・・・」というようなよくあるシーンですが、 

上の子に「少々、待ってあげたらいいのに」「約束守るのはいいけど急に切らなくてもいいじゃない?」などと言ったり、下の子に「あなたが悪いよ。次からはやめようね」などと批判的に言ったり、裁判官のように良い悪いと裁いてしまうと、子どもたちに融通や柔軟性、思いやりといった、心の器が育ちません。

 強迫的に頭が固いよりも、この例の下の子のように、少々の要領の良さがあるのも頼もしいですし、この例の上の子のように真面目でルールを守ってくれるのも信頼できてとても嬉しいことです。それに下の子の面倒を見てくれて、なんてありがたい。どちらの子も、愛しくて可愛くて、かっこいい。将来、有望なのを感じます。

子どもはまだ人生経験が浅くて未熟です。大人のように多くの代替案を持っていません。そして親がイメージする、“臨機応変”や“柔軟性をもって”というのは結構、難しくて、人生経験からの熟練技がいるものです。

〇子どもの言い分が間違っていないけど、注意の仕方がきついとき

そんなときはまずしっかり、子どもの話や言い分を聞きます。そのうえで、“正しいことをした”という子どもの気持ちと認め、“正しいこと”をしたという子どもの思いからの行動を褒め、ママのお願いや言いつけを忠実に守ってくれたこと、あるいはママの役に立とうとしたことに感謝と喜びを言葉にします。「お礼を言うわ」「感謝してるよ」ではなく、ちゃんと、「ありがとう。嬉しいわ」です。

子どもに“あなたは間違っていない”という肯定をしたあとに、自然に、さりげなく、「こういうふうに言ってくれると嬉しいな」と優しい注意の仕方の代替案と「こういうときはこうしてくれたら最高だよ!」とマイルドな行動の代替案を与えます。この時決して、「こういうのはダメだから」「こういう行動をするとこうなるでしょ?」というような、否定や批判をしないようにしてあげてください。否定や批判をしなくても、その言い方や行動をしなくても済む代替案を与えれば、その方法をとるようになります。親自身が子どもに注意するときに、否定や批判付きで注意をすると、子どもの心と目にその方法はクッキリと焼き付いて、つい、口と身体から、その行動が飛び出してしまいます。繰り返し刷り込まれた癖は、親がその

行動をやめてもしばらく続きますからその場合はしばし、我慢我慢です。

〇親がその行動を止めて、一か月半以上経っても、その癖が抜けないときは・・

①「優しく言うよ~」と声をかける。暗示をかけます。「優しく~優しく~そう!優しく~だよ~~」

②「ううん。(首を横に振る)どうやって言うんだったかなぁ~?」「そう!やさしく~やさしく~だよ~~」

できたら「そう!偉い!!」と褒めます。小さい子には「おりこう!!」です。

③もしも、悪口まじりのちょっと行き過ぎたキツイ言い方には「ううん(首を横に振って)優しく言って。」「優しく教えて」とちょっと真面目で怖い言い方をします。(怖い言い方と言っても可愛くを忘れない)

※批判的なかかわりをしないことでこどもは器の大きな子に育ちます。

例 注意をしたことで喧嘩勃発事件の対処法

①「うんうん」とちゃんと二人の言い分を聞く

②双方に「うん、わかった」と言う。

③下の子の前で、上の子に「ありがとうね」と優しく微笑んで、お礼を言う。

④ そして上の子に「ちょっと待っててね」と言って下の子を別室に連れていく。

⑤下の子を慰める。「電源、急に切られて嫌だったね」としっかりヨシヨシしてから「〇君、急に電源を切っちゃったかもしれないけど、あれはお母さんが“時間ぴったりになったらゲームをやめさせてね”ってお願いしちゃってたからね、ごめんね。次は“あとちょっとのときはキリがつくまででいいからね。〇君も同じ、キリがつくまででいいからね”って言っとくね。○君(上の子)も□君(下の子)がママに叱られたらいけないと思ったんだと思う。二人に可哀想なことしたね。ごめんね。」などと言う。

 ⓺次に上の子を別室に呼んでヨシヨシしながら「今日はありがとうね。せっかく注意してあげてくれたのに嫌な思いをさせちゃったね。ママ、“二時間までだけど、キリがつくとこまで少しなら延長してしまってもかまわないよ”っていうのを忘れてた。ごめんね。○君(上の子)も□君(下の子)もキリがつくとこまででいいよ。ありがとうね」としっかり上の子を認め、「あ、そうそう。もしも注意してくれるとき、『もう終わる時間だよー』って言い方でお願いできるかな?」

と優しくのんびりした言い方を伝える。

※このときは、できれば「優しい言い方をしてあげて」とは言わないであげて下さい。上の子に、自分が注意されたような印象を与えてしまうからです。どちらもいい子だからです。

✖「そんな注意の仕方は必要ないでしょ!?」〇「優しく言うよ~」

SHARE
シェアする

ブログ一覧

ページの先頭へ