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第98回  放っておくこと、放っておいてはいけないこと

小学生と中学生、ママたちが手をかけることが結構、真逆になっていることも多いですが、共通して、『放っておくこと』『放っておいてはいけないこと』はなんでしょう?“放っておくこと”は子どもの心の成長を促すことや、子どものプライバシーにかかわることです。“放っておいてはいけないこと”は子どもの人格形成に影響することや命や人生に関わることです。

“放っておくこと”の例

①暴力、暴言、いじめのない、内輪揉め

兄弟や友達ともめていると仲良くさせなきゃいけないと思って「どうしたの?」と割って入ってしまうことがありますが必要ありません。子どもの喧嘩は幾度となく起こります。そのほとんどが些細なことです。ですが、子どもたちは真剣でお互いに言い分もあります。喧嘩はこどもが自力で解決する知恵をつける、大切な訓練の場です。ときには理不尽でも我慢することを強いられますが、社会に必要な耐久力が鍛えられていきます。おふざけやイタズラ、ちょっとした意地悪心・・子どもだからこそ許されることもあります。それに目くじら立てたり、〝どっちが悪い!?〟と白黒つけようと干渉して成敗や罰を与えるのは避けましょう。

目を離さず、聞き耳を立て、できれば、隠れて、子どもたちから姿が見えないようにして静かに見守っています。

 〇「〇君がぁ~」と訴えてきたら

「そんなことしちゃダメじゃないの!なんでそんな意地悪するの!?」などと代弁せず、「そう嫌だったね」などまずは気持ちは汲み、ヨシヨシしてから「〝やめて〟〝おもちゃ返して〟〝すごく嫌な気持ちになるよ〟って言ってみたらどうかな?」などと『相手に気持ちを伝える事』を提案し、干渉を極力避けます。

②事件性のない、異性関係

異性のことをこどもが話してくる分には聴いてあげていいですが、興味深々で聞かない異性の話題を共有しようとしないことです。子どもとの親密度を増したくても、子どものプライバシーと思って諦めます。性に関することはなによりもこどもの興味を引くことで人間は本能的にそなわっているから嫌でも頭から離れません。それを親がその話題を喜ぶとしたら、エスカレートします。異性関係で悩んで受験に失敗した子はたくさん見てきています。小さいときから親がそういうことを話題にして楽しんできたために子どもが「親が喜んでくれる」「かまってもらえる」と無意識に感じ、早熟になったり、貞操観念の薄い子になるケースもあります。

〇対応

「かっこいい子いるの?」「好きな子いるの」一切話題にしない。

話してきたときだけ、普通に受け身で話を聴いてあげる。

③子ども同士の秘密

なんでもかんでも包み隠さず話せる仲というのは親にとっては安心ですがそれは親のエゴというものです。話してくれることはとてもとても嬉しいことですが、子どもがプライバシーを持って隠し事や嘘をついたとしてもそれは健全でいたって普通の成長。騙されてやって、でも子どもの様子に感じた自分の違和感を大事にし、しばらくは見守り、それでもやっぱりおかしいようなら、もう一度真剣に聞くことをお勧めします。

〇違和感について

こどものSOSに気づくには“いつもと違う”や“違和感を見逃さない”ことです。「気のせいかな」と軽視しないように気をつけます。ニコニコしていても、いつもより部屋に入るのが早くなった、いつまでも動かなくなった、身だしなみを気にしなくなった、または、過剰に気にするようになった、黒っぽい色ばかりを好むようになった 残酷なゲームに執着するようになった、 前髪を伸ばし目を隠すようになった、マスクをつけるようになった、前から好きだったことを楽しめなくなった などです。

④プライベートな性に関すること

友達ならともかく、子どもの性に関することを無神経に根掘り葉掘り聞くのはやめます。親とは話題にしたくないこともあるのです。ですが、性被害や性病に関しては、気にしてあげないといけませんから、そういうやりとりは、まだ、“心配”や“疑い”の段階であれば、メールなどの文字を通して、やりとりをし、信頼を獲得したうえで、疑いや可能性が濃厚になってきたときに初めて、直接、子どもの気持ちを繊細に配慮しながら、本当のことを聞きます。本当のことは、やはり、顔を見て、言葉だけではなく、表情や様子を見ながらでないとつかめないことが多くあります。

⑤ファッションや趣味、嗜好や思考などの好みやセンス、価値観

けなさない・否定しない・批判しない・比較しない・笑わない                   思ってもいないのに肯定する必要はありませんが、自分とは価値観が違ったとしても、自分の意向に改宗させようとしないことです。「前のはあんまりだったけど、今回はいいね!」なども、“前の”を否定しています。「今回は」というのがだめなら、「今回も」と言わなくてはいけないのかというとそうではありません。「イイね!」だけでいいのです。過去をほじくり返さないことです。前回のも褒めているなら、「今回も」で全くかまいません。そのときの状態に思いやりを持った姿勢で、素直に表現するだけです。傷付けることは黙っていて、子どもが嬉しくなることはちゃんと言葉を口にしてプレゼントをします。

⓺将来の職業へのあこがれ・夢や希望

子どもの人生は子どもの持ち物です。非現実だ、それでは世間体が悪い、安定していないなど、人生経験から即座に思うことはあると思いますが、否定も肯定もせずに静かに見守ります。親として好ましいことを子どもが口にしても、それを全力で押すことは控えたいですね。子どもが豊かに夢を描きにくくなってしまいます。将来の夢を安易に言葉に出せなくなってしまいます。子どもの頃の将来の夢やあこがれはコロコロ言うことが変わっても普通です。優しい子は親の期待に沿えないときに罪悪感を感じますし、負担になります。

⑦自由時間の使い方

予定が入っていない時間をどうやって過ごそうと子どもの自由です。こういうふうに過ごしてほしい、子どものときの時間を無駄に過ごさないでほしいと親の希望を押し付けるのは、子どもの人生を自分の人生と錯覚していることと同じです。子どもの自由時間は子どもの持ち物。親は子どもの自由時間も自分の自由にしようとせずに、自分の自由時間を自由に使うことで満足するようにします。

⑨危険性のない、お小遣いの使い道

子どもから見て価値のあるものと大人が見て価値のあるものは違うのだから、子どもが欲しいものに対して、大人が、“そんなくだらないものにお金を使うのはもったいない”と感じることがあっても仕方がないですが、我慢。そして、貯金を押し付けるのも我慢です。子ども時代の“今”買うことに価値があるのですから。子どもに“お小遣い”“あなたのお金”といって、自分で自由に使うことを許可したのであれば、その時点で、そのお金がどのように消えようと我慢です。子どものお金は子どものもの。親は自分のお金を自由に使うことで満足しましょう。

※子どもの持ち物であっても、子どもがそのお金で買った持ち物や買ってもらった持ち物を“売る”“あげる”は別です。子どもが子どものときに手にするお金や物は、大人が“その子自身に使用してもらうため”に与えたものです。人からもらったものは大切にしなければいけません。粗末にしたり、ぞんざいに扱うことは許されることではありません。お金や物は大事にしなければいけません.ですから子どもも、“自由にしていい”けれど、後悔しないように、お金や物の使い方はちゃんと考えて、丁寧に扱わなくてはならないことを教えます。また、お小遣いを親からもらっている間は、“禁勝手なやりとりは禁止”あるいは“親に許可を得ること”などのルールを徹底しておかないとトラブルのもとにもなります。

⑩事件性や危険性のない、友達関係

騙されていたり、不良行為に付き合わされているのではないならば、そっと見守ります。子どもの勉強の害になるとか、友達の家庭環境が悪い、ファッションが派手などの外見や学力、親の見栄や体裁などの理由で友達関係を否定すると、子どもは親の人格を疑うようになり、将来も親子関係に影響をもたらします。あるいは子どもも、人格に影響をきたします。人を不必要に見下したり、差別するような価値観を持ってしまいます。

“放っておいてはいけないこと”の例

①規則の無視

ルールを守らせたり守らせなかったりを繰り返していると、収拾がつかなくなってきて、子どもの自制心がきかなくなってきます。また善悪の判断がつきにくくなり、大切なときにも自分の勝手な感情で「まぁいいか」と自分都合のルールにしてしまい、自分に甘くなります。

②道徳に反する行為

道徳を守るには、規則に決まっていなくても、自分の良心に従い、行動する心の強さが必要です。言ったり言わなかったりと大人の姿勢がぶれると、子どもは、正しい判断ができなくなると同時に、良心の痛みから目をそらすようになります。自分都合の心の言い訳をして、自分に“気づかなかった”ふりをするようになります。

③危険な人間関係

犯罪に手を染めている子とのお付き合いはもちろんですが、ネット上でのお付き合いや、年の離れた年上の人との人間関係はまだ人生経験が未熟な子どもには危険がたくさん潜んでいます。初めて会う人などに関して「子どもが話をしてくれたからいいわ」などと安易に考えないことです。“子どもが話してくれた”=“いい人”とは限りません。子どもの人間関係に無関心にならぬように、腕っぷしに自信があろうが、充分、警戒していようが、『危うきに近寄らず』ということを常に話すようにしておきましょう。

④ギャンブル行為

抜け出すことができなくなる依存性の怖さと、危険に巻き込まれる危険性を切り離すことができない危うさがあるので、「少しでも、だめ、大人になっても、ママはして欲しくないと思ってる」ことを素直に伝えておきましょう。ですが、人は、“絶対にダメ”と言われるとしたくなる心理があり、ギャンブルにはその心理が働きやすいですから、言葉で強く言い聞かせるよりも、親が全く無関心な姿を見せて興味を持たせないということが一番だと思います。

⑤法律違反

法律を守るという基本的なことに緩い人間は、簡単に詐欺にあったり、知らぬ間に犯罪に加担してしまいます。安易な気持ちからの法律違反が人生を狂わせる大変なことになることはよくあることです。

⓺人への無神経な姿勢

「そんなことぐらい」と思う大人も少なからずいることは確かですが、人を大事にできない人間は幸せにはなれません。自分さえ良ければという価値観で自分のことばかり大事にしていると、いつの間にか、孤立してしまいます。人に大事な子どもを守ってもらいたいと思うのならば、子どもに人を大事にすることを口を酸っぱくして教えましょう。

⑦人権を無視する行為や言動(暴言、暴力)

程度にかかわらず、叩いたり蹴ったりしたときは絶対に見逃さないようにします。〝痛い思いはしてみないとわからない〟という考え方に賛成はできませんし、“少しだったらいい”わけでもありません。怒りや制裁の暴力から〝痛み〟を学ぶ必要もありません。自然に生きていれば嫌でも〝痛い〟を学びます。こけたり、打ったり、自分の不注意から痛い思いをしてはたくさん泣いて育ちます。それで充分、他人が体に衝撃を受けたときにどんな痛みが伴うか想像できます。すぐに叩き合いを止めるのは痛い思いをさせられている側のためでもあるし、痛い思いをさせている側のためでもあります。学ばせるべきはまずは思いやりや愛情です。ですから、心の痛みにも敏感にならなければいけません。“喧嘩して傷付いた”というのは喧嘩に伴う痛みですが、喧嘩だからといって人格を傷つけられる暴言が正当化されていいわけではなく、暴言は喧嘩に関係が無いことですから暴言も同じく、見逃すことなく、〝痛いだろうな〟〝可哀そうに〟と他人の痛みを直感的に感じられる子を育てます。自分を大事にしてもらった子は他人を大事にする心の余裕を持ちます。ですが、自分の痛みを放置された子は「それぐらいなんだ。僕の方がもっと痛い思いをしたことがある」などと常に自分中心に考える思考になってしまいがちです。

 〇例  兄が弟を叩いているのをみたとき。

 少し慌て気味に『だめだめ。〇〇君(弟)が痛いからやめて。お母さんは大事な〇○君が痛い思いをしたらすごく嫌。』とすぐに駆け寄って弟の痛いところをナデます。もしも、そのときに兄が「だって、〇〇君が先に叩いてきたんだもん」と言ったら「どこどこ?!可哀そうに。○君(兄)痛かったねぇ。」と少し大げさに心配して兄が叩かれたというところをなでなでしながら「〇〇〇君、大事な〇君を叩かないで。」とまじめな顔して少しゆっくりした口調で少し厳しめに言います。早口で言ってはいけません。ヒステリックになることを学ばせることはマイナスです。子どもに反省を促すには、きつくなりすぎると逆効果になります。頭ごなしに叱りつけるのではなく、どんな時も反論の余地を少し残しておく程度がこどもの器を大きく育てるコツです。

⑧命や事故に関わる危険なこと

子どもの頃は、危険の感度が鈍いです。また、“命”への認識が甘いです。“死”というものがよくわかっておらずに、無茶をして快楽を得ようとしたり、注目を浴びようとしたり、自分の身を危険にさらしてでも、思いを通そうとすることがあります。この時ばかりは恐ろしいくらいに叱ってください。

⑨いじめ

どんな理由があっても、いじめることそのものが100%悪です。きっかけはあれど、だからといって、いじめる方の正論も、イジメられるほうのいじめられても仕方がないという非もありません。イジメる側であったなら、厳しい姿勢で性根をたたき直し、育て直しをしなければなりませんし、被害者家族には、親子で、大恥をかこうがどんなひどい罵声を浴びせられようが、誠意の限りを尽くして謝罪する姿勢を持ち、子ども同様、親も心の底から反省せねばなりません。

イジメられた側であれば、子どもの気持ちにもしっかり配慮したうえで、子どもの未来も視野に入れ、どう対処するかを真剣に考えます。考えたうえで、子どもと話し合い、行動をします。対応には、子が、あるいは、親子で、戦う・逃げる・作戦を立てるなどがありますが、親の姿勢に“きづかないふり”“みてみぬふり”“放置する”はありません。

⑩心の病

悩みや環境の変化、トラブルによって、心が沈むことは、人である限り、普通の反応です。ですから、少々のことであれば、無関心にならずに、そっとしておき、自分での解決を見守る姿勢をとります。そうすることで精神的成長を促進させます。精神力を鍛えていくには、適度なストレスは必要不可欠なものです。ですが、負荷が大きすぎて精神的なバランスが崩れ、正常な判断が不可能になっているときには、寄り添い、話を聞いて必要な支援をすることが重要です。心を鍛えるよりも,いのちを支えることが最優先となります。

✖「大人になったら自分の好きなようにしなさい。」大人になってもダメなことはダメです。

〇「あなたが何歳になってもママは、ダメなことはダメって言う。」

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